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風の街

ファーストフード店の入口 銃をもつ警備員いてにこやかである

お誕生会の三角帽子かぶった子と物乞いする子 強化ガラスを隔て

屋根のある歩道橋に家族寄り添って暮らせば小便臭きその歩道橋

人間が埃のように灰色に路上に吹きよせられていて 母と子

(風のように年寄り) 風が吹く街で煙草の一本ずつを売り歩く子も

一本の汚れた手その前後左右からも伸びてくる物乞う手と手と手と手

なにもない、と両手をひらけばあっさりとわれを見捨ててゆく子らの群れ

ゴミだらけの路上のほかにゆくところ帰るところもない仲間だろう

台風が近づいてくる風のなかビニールごみの鳥がふくらむ

ゴミをあさる子らが見えるのならいつか張り裂ける 空には胸があり

                                      「未来」2008年7月号

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